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遺言執行者1

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自筆証書遺言の場合、自分が書いた遺言状がちゃんと発見されるかどうか、また発見 されるとしても、きちんと遺言内容が実行されるか不安視する方も、かなりいらっしゃる ことと思います。

もちろん、相続人となった方などが、皆さん協力して、遺言状の内容を実現してくだされば、 それに越したことはありません。

しかし、すべての相続人が満足するように相続財産を分けるというのは、なかなか難しい ものです。

となれば、相続人のうちの誰かが、非協力的となることは、大いに予想しうるところでしょう。

このような事のないように、遺言執行者を選んでおくとよいと思います。遺言執行者とは、 相続人の代理人として、遺言状の内容を実行する人です。

遺言執行者については、原則として遺言状に誰を遺言執行者にするかを、記載しておく 必要があります。遺言執行者がいなかったり、またいなくなってしまったときなどは、利害 関係人の請求によって、家庭裁判所が遺言執行者を選任できることになっています。 利害関係人とは、相続人などのことです。

家庭裁判所に遺言執行者を申し立てする場合には、遺言者の最後の住所地の 家庭裁判所に申し立てます。この場合、執行の対象となる遺言状一通につき 収入印紙6000円と連絡用の郵便切手が必要となります。さらに、申し立て に必要な書類として、次の書類が必要となります。
1、申立書1通
2、申立人の戸籍謄本、遺言者の除籍謄本
3、遺言執行者候補者の戸籍謄本、住民票、身分証明書、成年後見登記事項証明書
4、利害関係を証する資料
5、遺言書の写し

遺言執行者は、未成年者と破産者以外の人でしたら、誰でもなることが出来ます。 ですから、相続人の中から遺言執行者を選んでおいてもいいわけです。長男に 他の相続人よりも多くの財産を残すので、遺言執行者に長男を指名しておく、 ということもあるでしょう。ほかにも、私たち行政書士や、弁護士なども遺言 執行者を業務として行っている者もおります。

このように誰でも遺言執行者になれますが、遺言状の中で、誰かを遺言執行者 に選んでおいたとしても、その人が実際に遺言執行者になるかどうかは別問題 です。つまり、断ることも出来るのです。

私たちに、あらかじめお話をしておいてくだされば、断ることは、まず「ない」 と言っていいでしょう。身近に頼めるような方がいない場合には、ぜひご相談 下さい。



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